先日、「リベラリズムとは何か?」という講演を聞いた。内容を詳細に書くのはダメだと思うので、ごく手短に概要をまとめてみたい。
第13回ワークショップ:「リベラリズムとは何か?:What is Liberalism?」 - 社会科学のメソドロジー
続きを読む先日、カナダの哲学者、ジョセフ・ヒースによるzoomでの講演「多数派特権は不正なのか? Is Majority Privilege Unjust?」*1を聞いた。あいにく筆者は英語をほとんど聞き取れないし、スライドもそれほど充実したものではなかったので、言ってることの半分も理解できなかったが、メモ程度に記録を残しておく(理解が進み次第内容は修正していく予定)。
なお、以下の記述は想像で補った部分も多く、また筆者は人種問題について全く詳しくないので、不適切な点があればぜひコメントしていただきたい。
*1:Majority privilegeを「マジョリティ特権」とせず「多数派特権」としたのは、「量的に多数であることによる特権」ということを強調するためである。「マジョリティ特権」という言葉を使うと、恐らく「量的に多数」であることとは関係のない様々な特権も指している語と見なされてしまう恐れがあったので、このような表記にした。
主に英米の社会科学者の論説を翻訳・紹介しているサイト経済学101で、ジョセフ・ヒース(カナダの哲学者)のWoke tactics are as important as woke beliefsという記事を翻訳させていただきました。*1
*1:WARE_bluefieldさんに大幅に手直ししていただいたので、翻訳というよりは下訳という感じですが。
誰もが教育や学歴について語りたがるが、教育や学歴の研究が参照されることは少ない。そして参照軸を失った教育語り、学歴語りは、まるっきり同じ論点について堂々巡りを繰り返す。あらゆる領域に当てはまることだが、教育においては特に、とっくの昔に解決した論点や、提唱されていた主張が、ゾンビのように(さも新しいものかのような顔をして)よみがえってしまうことが多い。
とはいえ、ここで時間も能力も有限な普通の人間に、「最低でも新書3冊読んでから喋れ」とか、「この論文くらい読んどけ」とかと言うのは、ほとんど「黙れ」と言っているのと同じだ(新書ぐらい誰でも楽に読めるだろと思ってるなら、認識を改めるべきだろう)。
ということで、この記事ではメリトクラシーに関する教育社会学の超有名な(記念碑的)研究を乱暴に要約し、ダイジェスト式に紹介していく。筆者は素人なので、研究の妥当性を判断する(できる)立場にないし、要約の仕方も雑である(というか怖いもの知らずの素人だからこそこういう記事を書いてるのだけど)から、そこらへんは一応了承しておいてほしい。*1
*1:本記事はあくまでメリトクラシー「研究史」の概説なので、データを基に日本のメリトクラシーの現状を示すようなものではない。そちらに興味がある読者は、松岡亮二『教育格差』ちくま新書、2019をどうぞ。